移動がマーケットを作る? 航空大手「ANA」がユニバーサル化に注力する理由

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ANAが中心となって産学官連携プロジェクト「Universal MaaS~誰もが移動をあきらめない世界へ~」を推進している。「Universal MaaS」とは何か。

パートナーは企業・大学など40以上

「Universal MaaS」のイメージ図(画像:Universal MaaS)
「Universal MaaS」のイメージ図(画像:Universal MaaS)

 移動課題はふたつに集約される。ひとつは、交通関連の企業が担っている各種交通サービスを利用したシーン。もうひとつは、交通サービスのない徒歩シーンである。

 交通サービスと徒歩シーンでの移動をシームレスにつなぐことで、誰もが快適にストレスなく移動を楽しめる社会の実現を目指す。

 Universal MaaSは利用者目線では自律的な移動が、企業目線では業務効率化やサービスの品質向上が期待されている。

 同サービスは2018年にANAグループの社員提案制度で誕生した。2019年には京急電鉄や横須賀市、横浜国立大学との産学連携に発展して、本格的な実証実験が始まった。現在は40以上のモビリティ・テクノロジー関連企業、大学、自治体と連携している。

 首相官邸や国交省もこの動きに注目。6月には首相官邸がUniversal MaaSを世界に発信するためのPR動画「Prime Minister’s Office of Japan」を公開した。

 新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、海外からの来訪者が戻ってきている。そうしたなか、世界的な流れであるユニバーサルな社会の実現に向けた取り組みを首相官邸が発信することは、海外からの来訪者に対するアピールにもなるだろう。

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