トラック運転手のオアシス「トラックステーション」 相次ぐ施設閉鎖には“公的資金”投入して筋を通せ

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ドライバーの労働環境を守る上で極めて重要な役割を果たしてきたとある施設が減少の一途をたどっている。それは「トラックステーション」だ。

“正しい”が現実乖離の法改正

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 これらは、荷主や運送会社において想定できる問題点だ。しかし当のドライバーにとってもよいことばかりだとはいえない。

 時間外労働が制限されることは、労働時間に余裕があるドライバーにとっては

「収入の減少」

を意味する。

 本来は、ドライバーの労働環境を改善するために導入した制度だったが、逆に賃金という重要な要素においてマイナスの結果をもたらしかねない。

 今回の労働基準法改正は“正しい”のかもしれないが、現場の実情に即していない法改正は混乱をもたらすだけである。ドライバーの待遇改善を大前提とするなら、

・適正な運賃
・適正な賃金
・適正な労働時間

の全てをクリアしなければ、単なる場当たり的な法改正にすぎない。自由競争を是とする経済の原則の下、これらを全て同時に解決するのは困難かもしれないが、それらに目を背けていては何も始まらない。

「トラックステーション」とは何か

物流トラック(画像:写真AC)
物流トラック(画像:写真AC)

 さて、こうした運送現場の実情を踏まえ、これまでドライバーの労働環境を守る上で極めて重要な役割を果たしてきたとある施設が減少の一途をたどっている。それは

「トラックステーション」

である。

 トラックステーションは、全日本トラック協会によって全国の主要国道沿いに設置され運営されている長距離トラック用の休憩施設だ。施設には

・食堂
・休憩所
・入浴施設
・トイレ
・コインランドリー

などが設けられているという、ある意味、

「一般道路におけるサービスエリア」

的な存在である。

 トラックステーションは現時点で北は北海道から南は大分まで日本全国で23か所が稼働している。そのほかに福島、群馬、長野、茨城には各県のトラック協会によって設置された休憩所が合計10か所設置されている。

 これらは諸般の事情から高速道路を使わない長距離トラックドライバーにとっては、まさにオアシス的な存在だった。しかし、2010(平成22)年以降というものトラックステーションと休憩所が合わせて23か所も閉鎖を余儀なくされているというのが実情だ。

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