相鉄・東急直通開業が「私立中学受験」に影響? 開業記念ムービーに見る、相鉄の生産年齢人口“囲い込み戦略”とは
相鉄HDの記念ムービー「父と娘の風景」が、国内外で好評を博している。このムービーには相鉄が期待する「沿線住民像」が凝縮されているのをご存じだろうか。
相鉄沿線の公示地価が軒並み急上昇

直通によって劇的に利便性が向上した相鉄沿線は、通勤通学の所要時間と良好な住環境を兼ね備えた注目のエリアとなった。
そのことは、折しも開通直後の3月22日に国土交通省が発表した公示地価(1月1日時点)の住宅地の上昇率からも読み取れる。コロナ禍以降のリモートワークの浸透などを反映し、神奈川県全体で前年比1.4%の上昇となった「郊外シフト」のなかでも、相鉄沿線はその傾向が際立っている。
例えば、直通線の起点である西谷駅の近く、横浜市保土ケ谷区の西谷3丁目が5.2%増と大幅に上昇したのをはじめ、二俣川駅に近い横浜市旭区本宿町が3.4%増、三ツ境駅が最寄りの瀬谷区三ツ境が3.0%増、いずみ中央駅に近い泉区和泉中央北3丁目が3.2%増、緑園都市駅に近い泉区緑園3丁目が2.8%増となった。
また、相鉄いずみ野線の終点・湘南台駅から徒歩圏内の藤沢市湘南台4丁目は5.0%増、相鉄本線の終点・海老名駅に近い海老名市国分南1丁目は3.1%増に。直通線とともに開業した新綱島駅の近く、横浜市港北区綱島東4丁目は5.0%増と大幅に上昇した。この周辺では直通線の開業を控え、住宅の賃料が2割も上昇した例もあるという。
こうした傾向は、自治体の人口統計にも反映された。東京への都心回帰の影響で17年間も転出超過が続いた横浜市は、コロナ禍以降、一転して転入超過に。駅周辺で大規模な再開発が進み大型商業施設が集積する海老名市は、他都市からの人口流入が予想を超え、人口推計のピークを2026年から2031年へと上方修正した。