初代カブの再来か? ホンダの「電動アシスト自転車」システムが凄い理由
社員4人がシステム開発を提案

ホンダには、以前から社内新規事業創出制度である「IGNITION」があった。この制度を生かし、新たな電動アシスト自転車システムの開発を提案したのは、わずか4人のチームだった。
自転車はビジネスとしてまだまだ進化の余地がある。今、市場から求められているのはどんなことなのか、自分たちには何ができるのか、その結果、導き出されたのが、ホンダの新しい電動アシスト自転車コネクテッドシステムである「SumaChari(スマチャリ)」だった。
ここで気になるのは、「コネクテッド」とは何かである。
「ホンダが新たに電動アシスト自転車の製造販売に参入したのではないのか」
という素朴な疑問だ。実はホンダ側は自転車や電動アシストメカの設計生産販売には関与していない。提供するのはあくまでソフトウエアである。
電動アシストメカの制御技術を提供

例えば、ある自転車メーカーが社外の汎用(はんよう)電動アシストメカを使うことで、既存の自転車を電動アシスト化したとする。こうしたモデルは市販する前に型式認定の面で非常に煩雑な事務仕事が必要となる。それは正直小さなメーカーの手には余ることだった。
ホンダはこれらビジネス上の課題に対して、電動アシストメカの制御技術や管理ノウハウを提供。型式認定取得においても手助けを行う。その上で、独自開発したスマートフォンアプリを提供。そのアプリによって、電動アシストメカのON/OFFに加えてアシスト量やバッテリー管理。さらには走行データの蓄積と総合評価まで行うというものだ。
現代の中高生にとって、スマートフォンはある意味なくてはならない存在である。ならばそれをさらに生かした自転車総合管理システムとすれば、その可能性は無限大である。
専用スマートフォンアプリの画面には走行データがリアルタイムで表示できるほか、カーナビよろしく、地図も表示できる。自転車側の走行データとスマートフォンを連携させ、専用アプリでさまざまな操作とデータ管理を行う。「コネクテッドシステム」をうたった理由はまさにここにあった。