道路環境も原因? バイクの危険な「すり抜け」がなくならないワケ
信号待ちや渋滞時に、バイクが車の横を通過することを「すり抜け」という。危険なすり抜けだが防ぐ手段はあるのか。
国土交通省の論文によると
警視庁交通部は交通安全対策の一環として、情報を各種チラシにして発信している。
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2019年冬には「すり抜け運転 その先は、本当に安全か?!」「アクションの前には危険予測を」「ゆとりを持った運転を!」といった文言で注意を呼びかけている。また、2022年1月には「すり抜け運転! その先にあるのは…危険」というタイトルのチラシを公開し、すり抜け運転がいかに危険であるかをイラストとともに示している。
国土交通省の濱本敬冶氏は2008年、「二輪車事故防止対策の実施とその改善効果について」の論文を発表している。そのなかで、同氏は
「路肩内やその付近を二輪車が高い速度で走行することが可能となっており、その速度を抑制することが事故軽減には有効である。このため、車道部の運用を必要最低限に縮小することにより、二輪車の走行空間も縮小し、すり抜けおよび速度の抑制を図る」
と記している。そして、すり抜けが多発している道路において、バイクが走行する車道部の幅を狭くしたところ、対策後に約56%の事故件数が減少したことを確認できたという。
バイクの走行部分を狭くすることで事故件数が減少するなら、道路の環境を変えるだけですり抜けを行うライダーが減るかもしれない。もちろんすぐには難しいが、今後の防止策に期待したい。