バイク業界を襲う「2035年問題」 ガソリン車“新車販売ゼロ”が導く行方は天国か地獄か、メーカー「EV一辺倒打破」発言に見る正しき未来像とは
東京都は、電動バイクや燃料電池バイクなど、走行時に排気音や排出ガスを出さない二輪車をゼロエミッション・バイクと定義づけている。今後、業界はどうなるのか。
EV化でバイクのメリットが半減か

矢野経済研究所(東京都中野区)のデータによれば、世界におけるバイク全体に占める電動バイクの割合は約5%(2020年度)。しかし、2030年にはその割合が
「最大約20%」
まで上昇すると予測している。
同研究所は、電動バイクの普及には
・バッテリー
・充電インフラ
・価格
など取り組むべき問題があり、普及を妨げる問題を解決するには時間を要するとている。もし問題の解決につまずけば、2030年における電動バイクの普及割合は約11%にとどまってしまうという予測だ。
バイクは四輪車に比べて、フットワークの軽さや燃費の良さが魅力のひとつだ。しかし電動化にともなって生じるバッテリー性能や重量の問題は、本来バイクが持っている魅力を駄目にしてしまう。
また、整備が進んでいない充電インフラなどの問題点も足を引っ張っている。例えば航続距離を伸ばそうとすると、バッテリーを大きくする必要がある。しかし重量が増えればその分パワーが必要になり、電力消費量は増加。当然、航続距離が落ちてしまうのだ。
さらに、バイクには“カスタム”という楽しみ方もある。しかし電動バイクでは、エンジンやマフラーなどのカスタムはできない。電動バイクではエンジンがモーターに置き換わり、マフラーはついていないからだ。アフターパーツを扱うメーカーも大きな打撃を受けることになる。