春のドライブなら「常磐道」一択でしょ? 美風景から車線数まで“変化の幅”がダテじゃない
魅力的なスポット盛りだくさん

筆者(都野塚也、ドライブライター)が春の常磐道をおすすめする最大の理由は、沿道に魅力的なスポットがたくさんあるからだ。それらの多くは茨城県に存在する。
常磐道は、起点の三郷JCTからすぐに千葉県へと入る。流山市や柏市などを経由して、利根川を渡ると茨城県へ。そこには、常磐道最大のサービスエリア(SA)である「守谷SA」があり、つくばエクスプレスを眺められる。
茨城県に入りしばらく進むと、研究学園都市で知られるつくば市がある。同市の北部には筑波山(標高877m)がそびえており、登山やロープウエー・ケーブルカーでの散策が楽しめる。4月上旬からは、ヤマザクラが開花のピークを迎える。さらに中旬からは新緑が見られ、4月下旬からはニリンソウが咲き始める。
さらに常磐道を進むと、茨城県の県庁所在地である水戸市に入る。水戸市には日本三名園の偕楽園(かいらくえん)、同市東に位置するひたちなか市には国営ひたち海浜公園がある。
偕楽園では、梅以外にもさまざまな花を観賞できる。国営ひたち海浜公園はネモフィラ(北アメリカ原産の一年草)が有名だ。4月中旬から鑑賞時期を迎え、一面の美しい青色の景色を楽しめる。
しかも、これから旬を迎える花も多いのだ。
山岳地帯から海岸へ

常磐道の特徴は、起点から茨城県水戸市まで主に山岳地帯を通ることだ。途中、利根川を渡り、日本で2番目に大きい湖・霞ヶ浦の西側を通る。
水戸市を過ぎると、山々の風景が様変わりしてくる。山は多少見えるものの、どことなく景色が開けてくるようになり、その変化を楽しめる。
茨城県第3の都市・日立市に近付くと、常磐道は太平洋の海岸沿いよりやや内側を通るようになる。そのまま北上し、福島県の浜通りを経由して、終点の宮城県亘理町へと至る。
日立市近郊から終点までの景色は、西側は山々、東側は森林が見える地域もあるが、開けている場所では海岸沿いの街並みと太平洋を眺められ、走行していて快適な区間である。