飛行機を襲う自然災害! なぜLCCは大手より先に「欠航」を発表するのか

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LCCは大手航空会社より先に発表する欠航の割合が高い。いったいなぜか。

近年減少するダイバート

雪が多い場所にある空港、到着便の作業風景(画像:写真AC)
雪が多い場所にある空港、到着便の作業風景(画像:写真AC)

 ダイバートした場合、利用客だけでなく航空会社の負担はさらに増える。到着空港の地上係員やグランドハンドリングによる予定外の対応に加え、深夜しかも中心部から離れた空港で帰宅に時間も費用もかかる。先日ダイバートした機材は翌朝に関西空港から伊丹空港へ回航されたが、その分の燃料費なども余分にかかっている。

 なお、先に欠航を決めた伊丹到着便も、翌日の伊丹出発便は欠航、その折り返しの伊丹到着便から通常運航として再開となった。飛行機はまず機材がないと運航できない。

 話がややそれるが、昔は「視界不良」によるダイバートも多かった。視界不良とは、着陸時に吹雪や霧などで滑走路が見えづらいことだ。空港に計器着陸装置(ILS)の設置が増えたことで、悪天候や視程がやや悪くても着陸が可能となった。

 航空会社にとって、ILSはコスト軽減につながっている。日本では滑走路1500m以上のジェット機対応空港でILSが設置されているケースが多い。

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