「JR東日本パス」ネットで話題も 「有効期間3日」はさすがに短すぎだ、古参ファンが考えた妙案とは
12月26日、「鉄道開業150年記念ファイナル JR東日本パス」がツイッターで話題となった。そのコスパに賞賛の声が集まっているが、本当にそこまで魅力的なのだろうか。
有効期間「3日」は短すぎる

ぐるりと一周は面白そうだとは思いながら、筆者は実行するのをやめた。なぜなら、
「利用期間があまりに限られていたから」
だった。利用期間は2022年が10月14~27日、2023年は3月2日~15日(ファイナル)である(有効期間は3日間)。2週間程度だが、この期間に、ピンポイントで休みを3日間取れる人はまれだ。10月の場合、土日プラス前後に有休1日を加えられるサラリーマンは少なくなかっただろう。しかし、ファイナルの期間、3月は年度末である。暇な学生以外は休みを取れるはずもない。たとえ取れたとしても、気まずいだろう。
JR東日本は閑散期でもなく繁忙期でもない“絶妙な期間”を設定しているのだろうが、今後も発売するなら、利用者の混雑は覚悟の上で、夏休み期間などに設定してほしい。
また、有効期間が3日というのも不満が残る。むしろ、新幹線や有料特急の回数は減らしてよいので、有効期間を長めに設定すべきではないか。3日間では前述のような弾丸旅行にならざるを得ないからだ。
JR東日本パスはフリーエリアが広いため、特に関東在住者には、普段あまり旅行をする機会のない東北地方を訪れるだろう。例えば青森県を訪れるとして、1日目は青森市を堪能して、後は弘前か下北半島あたりを訪れるのが精いっぱいだ。無理をすればより多くの地域を訪れることができるかもしれないが、訪問エリアが増えるほど、滞在時間は当然短くなり、
「移動 = 旅行のメイン」
になってしまう。
極度の「乗り鉄」ならそんな旅行でも楽しめるだろうが、旅行の醍醐味(だいごみ)は訪れた土地の空気を味わうことだ。駅を出て、周辺をぐるりと回って「旅行した」ではあまりにもったいない。