パッケージツアーより安い? コロナ禍で旅行会社が売り込む「ダイナミックパッケージ」 とは何か

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交通手段と宿泊施設を利用者自身で選び、併せて購入する「ダイナミックパッケージ」の人気が増している。いったいなぜか。

「ダイナミックパッケージ」とは何か

沖縄本島の海と飛行機(画像:シカマアキ)
沖縄本島の海と飛行機(画像:シカマアキ)

 近年、旅行会社が販売する「ダイナミックパッケージ」の普及が進んでいる。ダイナミックパッケージとは、利用者自身で飛行機や鉄道などの交通手段と、ホテル・旅館などの宿泊施設を任意に組み合わせて購入する旅行商品だ。ANAやJAL、スカイマークといった航空会社の公式サイト、JTBや近畿日本ツーリストなどの旅行会社も販売している。

 一方、旅行会社が以前から販売する「フリープラン」などと呼ばれる旅行商品は「パッケージツアー」である。実は今も存在し、ダイナミックパッケージと似ているものの、違う点も多い。

 ダイナミックパッケージは特に、昨今の「GoToトラベル」や「全国旅行支援」などで注目度が上がっている。交通付き旅行商品だと、宿泊施設のみの利用時より割引率が高いからだ。しかも、新型コロナ禍ならではの事情もあり、各社ともダイナミックパッケージの販売に力を入れている。

パッケージツアーとの違いとは

 旅行をウェブで申し込む機会が増えている(画像:写真AC)
旅行をウェブで申し込む機会が増えている(画像:写真AC)

 ダイナミックパッケージとパッケージツアーの主な違いは、次のとおりだ(飛行機利用の場合)。

●ダイナミックパッケージ
・旅行代金が時価によって変動。予約時に全額支払い
・行きの目的地と帰りの出発地が別でも可(行きの出発地/帰りの目的地は同じ)
・出発前日まで予約可、予約確定24時間可が多い
・ホテル・旅館の選択肢が多い
・購入後の予約内容変更は一切不可

●パッケージツアー
・旅行代金はあらかじめ決まっている。分割払いできる場合も
・行きの目的地と帰りの出発地は基本同じ
・ツアー締め切りが基本「出発7日前」まで
・予約確定は旅行会社の営業時間内
・購入後の予約変更ができる場合も

 ダイナミックパッケージの購入は基本、ウェブで行う。何か問題が起きた際には、旅行会社と電話やメールなどでやり取りする。一方、パッケージツアーは旅行会社の窓口などで申し込む方法とウェブで購入する方法がある。

ビジネス出張で利用する人も多数

ダイナミックパッケージは飛行機での旅行とも相性がいい(画像:写真AC)
ダイナミックパッケージは飛行機での旅行とも相性がいい(画像:写真AC)

 パッケージツアーは、旅行会社の担当者と相談しながら旅行の詳細を決められるので、「旅の初心者向け」と言える。ダイナミックパッケージは前日予約ができ、急な旅行が決まった場合などでも自分で対応できる、いわば

「旅の熟練者向け」

だ。実際、ダイナミックパッケージをビジネス出張で利用する人は相当数だ。

 飛行機の場合、ANA公式サイトから「ANAトラベラーズ ダイナミックパッケージ」(旧名:旅作)、JAL公式サイトから「JALダイナミックパッケージ」として購入できる。各グループ内の旅行会社ANA X、ジャルパックが販売する。

 そのほか、楽天トラベルで販売する「ANA楽パック」「JAL楽パック」、じゃらんの「ANAじゃらんパック」「JALじゃらんパック」などもあり、購入先は異なるものの、旅行商品としての内容は基本的に同じだ。

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