国産初のスペシャルティカー! トヨタ「セリカ」という衝撃 1.6リッターDOHCエンジン搭載、あなたは1970年の閃光を知っているか
「未来の国からやってきた」――。そんなコンセプトを冠してトヨタ・セリカが登城したのは1970年。このモデルが当時の社会に与えたインパクトとは。
1972年、新たなグレード「GTV」を追加
とはいえ、このシステムにより選ぶことができた組み合わせは実に62種(GTを含む)を数えることができた。
もちろんこの数字には、いわゆるオプション装備品は含んでいなかったから、パワーウインドウ他のオプションを組み合わせると、そのバリエーションは軽く100以上になったと思われる。
トヨタはこのシステムを導入する当たって、注文、生産、納車をコンピューターでトータル管理する新しいシステムを導入。オーダーが入ったグレードだけを無駄なくラインに流すという離れワザを見せた。
セリカは、その丸みを生かしたキュートなスタイルと、GTに代表されるハイパフォーマンスエンジン、そしてリアに装備したコイルサスペンションによって、ハンドリングの良さも強くアピールすることとなった。
1972(昭和47)年8月、発売から1年半を経過したセリカは初めてのマイナーチェンジを実施した。そして同時に、GTVという名の新しいグレードが加わった。
このモデルは、それまで最もパワフルなグレードながら装備的には豪華モデルといってさしつかえなかったGTに対して、装備を大幅に簡略化することで軽量化実現するとともに、ハードサスペンションやワイドラジアルタイヤなども装備するなどして走りを重視していたというもの。
このスパルタンな性格は、一種のモータースポーツベースモデル的なものだったと同時に、セリカの走りに注目するユーザーを強く意識したものとなっていたのが特徴である。