時刻表トリックが使えない? 昭和・平成人気の「鉄道ミステリー」がいまや瀕死状態なワケ

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鉄道ミステリーは昭和・平成時代に人気だったが、現在衰退の一途をたどっている。その背景にはいったい何があるのだろうか。

時刻表トリックに代わるものは?

駅構内の防犯カメラ(画像:写真AC)
駅構内の防犯カメラ(画像:写真AC)

 鉄道ミステリーの醍醐味(だいごみ)と言えた時刻表トリックが使いづらい状況になった以上、それに代わるものが欲しいところ。ただ、残念ながら、それに代わる高度なトリックがない。鉄道ミステリーを復権させるには、刑事ドラマ自体の原点回帰がカギを握りそうだ。

 昔の刑事ドラマは派手な銃撃戦、カーアクションが視聴者を魅了していた。映画『またまたあぶない刑事』では、貨物ターミナルで銃撃戦のシーンがあり、タカとユージが凶悪犯を華麗に倒していた。残念ながら鉄道ミステリーにこのようなシーンはない。

 新時代の鉄道ミステリーは拳銃を使った派手なアクション、ハイジャックやバスジャックを参考にしたトレインジャックなどの凶悪犯罪、『ドラえもん』の「どこでもドア」や「タイムマシーン」を使った新時代の犯罪創出など、エンターテインメントを重視した作品でないと、読者や視聴者のココロがつかめないのではないだろうか。

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