日本の自動車税は異常! 負担は欧米諸国に比べ「最大31倍」、穏健な一般ドライバーこそ怒る時ではないのか
自動車は贅沢品にあらず

そもそも、自動車重量税の税率自体も暫定措置として約2.5倍という特例税率だったはずが、2010年度の税制改革で謎の「当分の間税率」として存続したままである。
いわゆる旧車ほど税金が高くなる重課措置に至っては、筆者(日野百草、ノンフィクション作家)が「日本の自動車税は「罰金」同然? 車に長く乗るとなぜ税金が高くなるのか JAFも激高、官僚主導に決別を」(2022年5月22日配信)でも書いたが、ただ車が古いというだけで税金が高くなるという摩訶(まか)不思議な「罰金」制度である。国は環境対策と説明するが、古い車を大事に長く乗ることもまたエコではないのか。
つけ加えるなら、自動車には文化的側面もある。「古いから課税」は自動車文化や歴史を作ってきた名車、技術者に対してはもちろん、この国の輝かしい自動車史に対する冒とくである。
これではもはや「嗜好税」であり、車を贅沢(ぜいたく)品とする「奢侈(しゃし)税」ではないか。
「奢侈税 = 物品税(法解釈としては諸説あり)」
は、1989(平成元)年の消費税導入の際に廃止されたはずだ。名前を変えて重課措置として復活したとでもいうのか、その消費税が上乗せされるにも関わらず、だ。
「自動車はもはや贅沢品ではなく、公共交通機関が不便な地域においては一世帯に複数台を保有せざるを得ない生活の足となっており、移動の手段としてなくてはならないものになっています」
このようにJAFもまた要望書で「贅沢品ではなく」と記している。
車はすべて贅沢品、国はいつの時代の話をしているのか、いまや自動車は生活必需品であり、日用品である。またスポーツカーを日常の足にしている人もいれば、ミニバンを趣味で乗り回す人もいるだろう。軽トラで遊ぶ人もいる。車種と個人の事情はイコールとはならない。都会と地方など地域事情にもよるだろうし、財布の事情もさまざまだ。
そうしたユーザーの日常を一切無視して取得・保有・使用(走行)の各段階に複数の税金をかけ、あげくに古い車はさらに一律課税、JAFが「負担感はもはや限界」と訴えるのも当然である。
あらゆる税金と物価の上がり続ける昨今、自動車もまたこのような不当な税制が野放しにされている。それどころか自賠責すら拙筆「「自賠責保険」値上げでドライバー大激怒! 積み立て6000億円踏み倒し、財務省はもはや脱法組織か」(2022年6月22日配信)でも書いたが、国は、ユーザーからの積立金6000億円を勝手に国庫に入れておきながら、2023年度から値上げである。たかが150円の値上げだが、それをさらにユーザーに強いるのは間違っている。