東京~成田が20分台に? コロナにあえぐ京成電鉄の“時速200km”逆転シナリオをご存じか
2年連続赤字にあえいでいる京成電鉄。ドル箱路線「京成スカイライナー」を回復させて安定経営へと移行する処方箋はあるのか。
押上線から大深度地下で「新東京駅」へ

実は、交通政策審議会(国交大臣の諮問機関)が2016年4月に答申した「東京圏における今後の都市鉄道のあり方」には、「具体的なプロジェクトについての検討結果」の筆頭として、押上駅から東京駅への延伸計画を俎上(そじょう)に載せている。
具体的には押上駅から地下に潜り、JR東京駅丸の内側(皇居側)付近の大深度地下に新東京駅(仮称)を新設し、さらに地下を掘り進んで南下し京浜急行泉岳寺駅(港区)で京急線とアクセスする、という壮大な構想である。これなら、SKL都心~成田空港29分も夢ではない。
泉岳寺駅で羽田空港に乗り入れる京急線と直結すれば、成田~東京駅~羽田が1本の横串に刺さりアクセスの利便性も飛躍的にアップする。しかも、泉岳寺駅の至近には中央リニア新幹線の駅も設置される模様で、こちらとのアクセスも便利となる。まさに一石二鳥だ。
同答申は「首都圏鉄道新設の憲法」とも呼ばれるもので、実現の可能性が期待できるが、やはり問題は莫大(ばくだい)な建設費だろう、特に都心部での大深度地下工事となれば数千億円、もしかしたら1兆円を突破するかもしれない。
もちろん国や自治体の全面支援のもとで進められるはずだが、コロナ対策で多額の予算を使い、貯金をほぼ使い切った東京都は、現実問題として「ない袖は振れない」状態にあり、計画に難色を示すかもしれない。
京成にとっては起死回生の切り札ともなり得る新東京駅発SKLだが、まだまだ問題・課題も数多く、提言が出されたからと言ってもぬか喜びは禁物だろう。