トヨタ・マツダのロシア撤退だけじゃない! ついに「中国」までもが不満を示し始めた、いよいよロシア離れか
ロシアによるウクライナ侵攻が長引いている。その影響は日本国内企業にも及んでいる。中国やインドもロシアへの不満を示し始め、情勢はいっそう混迷を深めている。
中印、ロシアへの不満示し始める

これまで欧米や日本が対露制裁を強化する中、中国やインドなどがエネルギー分野での対露接近を図ったことで、それがロシアに抜け道を与えてきたとの指摘があった。
しかし、インドのモディ首相は9月の東方経済フォーラムでプーチン大統領に「今は戦争や紛争をするときではない」と直接苦言を呈し、同大統領が9月にウズベキスタンで中国の習国家主席と会談した際、習国家主席はウクライナ問題で無言を貫き、プーチン大統領は「ウクライナをめぐる中国側の疑問や懸念を理解している」と発言した。
これらは、これまで政治的、経済的にロシアを支える形になっていた中国やインドがついにロシアへ不満を直接示し始め、今後は中国・インドのロシア離れも進む可能性を提示している。
欧米だけでなく中国・インドのロシア離れも進むことになれば、グローバル経済の中でのロシアの孤立はいっそう顕著になる。
そういった状況下でロシアにおいて経済活動を継続することは、日本企業にとっていっそう難しくなるだろう。
大手自動車メーカーのホンダが8月、中長期的な中国リスクを見据え、国際的な部品のサプライチェーンを再編し、中国とその他地域のデカップリング(切り離し)を進める方針を発表したが、今後はロシアシェアが大きい企業を中心に、ロシアとその他地域のデカップリングという選択肢を模索することも考えられよう。
しかし、ロシアシェアを持つ日本企業が直面するリスクは他にもある。