トヨタ・マツダのロシア撤退だけじゃない! ついに「中国」までもが不満を示し始めた、いよいよロシア離れか
ロシアによるウクライナ侵攻が長引いている。その影響は日本国内企業にも及んでいる。中国やインドもロシアへの不満を示し始め、情勢はいっそう混迷を深めている。
核を含んだ強硬行動の恐れも

当然ながら、ロシアによる一方的併合は国際法上認められないが、ロシアにとって4州はすでにロシア領という解釈となる。今後4州へのウクライナ軍の攻撃はロシアにとっては他国からの侵略となり、核を含んだより強硬な行動に出てくる恐れもある。
また、ドネツクやルハンシクに住むウクライナ人も今後、部分的動員の対象となり、ウクライナ人がウクライナ軍と戦うという、一般的には極めて理解しにくい状況が現実となるかも知れない。
9月に入っての部分的動員とウクライナ東部4州の併合は、国際政治・安全保障的に考えれば、プーチン氏は後戻りできないところまで状況を悪化させ、戦争の激化と長期化のリスクをいっそう高めたといえる。
トヨタとマツダにとっても、これが撤退を決定付けるトリガーになったことだろう。
冒頭で述べたように、依然としてロシアでの経済活動をストップさせた状態の日本企業は多いが、プーチン氏が政治的に状況をさらに悪化させたことで、日本企業の脱ロシアに再び拍車が掛かるかも知れない。
欧米諸国はこうした状況に対抗すべく、さらなる対露制裁強化に出てくるだろう。最近もEU加盟国のポーランド、アイルランド、リトアニア、エストニア、ラトビアの5か国が、ウクライナ戦争を続けるロシアへの追加的経済制裁として、ロシアからのダイヤモンドの輸入を禁止するべきだと共同で提案した。
そして、今後は中国やインドの動きが注目される。