「安全航行できる水深境界線」ARで常時自動表示 商船三井が航海情報表示システム更新

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商船三井と古野電気が開発したAR航海情報表示システムが更新された。これにより、安全に航行できる水深とそうでない水深の境界線を常時自動で表示できるようになっている。

常時自動で安全水深の境界線を表示

AR航海情報表示システムでの表示例。20m等深線を赤色で表示している(画像:商船三井)。
AR航海情報表示システムでの表示例。20m等深線を赤色で表示している(画像:商船三井)。

 商船三井は2021年3月8日(月)、古野電気と開発したAR(Augmented Reality、拡張現実)航海情報表示システムで、安全に航行できる水深とそうでない水深の境界線を自動で表示できるよう、システムをアップグレードしたと発表した。

 このシステムはAR技術を用いてカメラのリアルタイム映像と航海情報を重ねて表示し、乗組員の見張りや操船などを視覚的にサポートする。これまで浅瀬の表示は手動設定が必要だったが、今回の更新により、常時自動で安全水深の境界が赤・黄・だいだいのいずれかの色(ユーザーが設定可能)で表示されるようになり、操船者の注意すべき箇所が一目で分かるようになった。

 AR航海情報表示システムは、商船三井グループが運航する大型原油タンカー24隻に搭載されており、さらに今後、LNG船を含む他のエネルギー輸送船隊やドライバルク船隊への搭載試験も進められる計画だ。

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