プレスリーも惚れ込んだ「超高級車」! かつての名車を蘇らせた、カリスマデザイナーをご存じか

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リバイバルカーの伝説的存在とも言えるデザイナー、ヴァージル・マックス・エクスナー。1970年に誕生した「スタッツ・ブラックホーク」に、彼の情熱の軌跡をたどる。

リバイバルカーのデザインに心血

 しかし来るべき1960年代のトレンドは、ある意味彼の美意識とは相容れないものだった。自信を持って投入したはずの1962年型ダッジは市場からの酷評を受け、翌1963年には大規模なスタイリング路線変更を強いられることとなった。

 このことがきっかけとなって、エクスナーはクライスラーを去り、自身のデザイン会社を立ち上げることとなる。

 フリーデザイナーとなったエクスナーには夢があった。それは、1960年代の時点ですでに過去のものとなっていた古(いにしえ)の自動車ブランドを、自身のスタイリングとともに復活させることである。

 彼はまず「リバイバルカー」のキャッチフレーズとともに複数のデザイン案を発表。そのいくつかは、プラスチックモデルメーカーのレンウォール社の目にとまることとなり、マーサー、ブガッティ、ピアース・アロウ、デューセンバーグ、スタッツなどがシリーズとして商品化された。

 もちろん彼はプラモデルなどで満足するはずがなく、マーサー、ブガッティ、デューセンバーグをイメージしたモデルはほぼ同時に実車の具体案を計画していた。

 その中でも特に復活を望んでいたのは、デューセンバーグだったと言われている。

 インペリアルをベースにボディを一新していたエクスナーのデューセンバーグは、1966年頃には試作車も完成し、資本家の支援があれば市販化が可能というところまで行ったものの、結局は商品化には至らなかった。

 自動車製造業界において、いろいろな意味で新規参入は簡単なことではなかったのである。

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