中古車市場でよく目にする「未使用車」 新車・中古車とどう違う? 購入メリット・デメリットとは
中古車販売店の広告で、まれに「未使用車」という説明を見掛けることがある。これはどういうクルマなのか。新車や中古車とは何が違うのだろうか。
かつては「新古車」との呼称も

中古車販売店の広告で、頻繁にではないが希(まれ)に見掛ける「未使用車」という説明の一文。これはどういうクルマなのかと、素朴な疑問を抱く人は多いと思う。
未使用車とは中古車の中のひとつのカテゴリーではあるのだが、実際のところ通常の中古車とは何が違うのだろうか? 実はこうしたクルマは、十年ほど前までは「新古車」と呼ばれることがほとんどだった。
一方、こうした呼称は新車なのか中古車なのか分かりにくい上に、誤解を招く恐れもあるとして、安全公正な自動車取引全般を管轄する公益法人である自動車公正取引協議会の主導で、「未使用車」という「新古車」に替わる新しい呼称が導入されたという経緯がある。
さて前置きが長くなってしまったが、未使用車とは、要するにディーラー自社登録済みの新車を指す。なぜこういったクルマが市場に出るのかというと、新車を販売するディーラー側の都合ゆえである。
具体的には、一般に新車ディーラーは、自動車メーカーの看板を掲げていても経営的には別体の独立企業である。
メーカーから仕入れた新車を独立採算制とともに販売していると、そこには契約に基づく販売台数や販売価格、値引き、販売報奨金などさまざまな要素が複雑に介在することとなる。