多発する電動キックボードの「飲酒運転」 もはやアルコールチェック義務化しか道はないのか? はたまたユーザーの良心を信じるべきか
電動キックボードの飲酒運転が多発している。これを防ぐ最善策とは。
アルコールチェッカーの普及急げ

現在、運送事業者(いわゆる緑ナンバー、黒ナンバー)にはアルコールチェックが義務化されている。10月1日からは白ナンバーの運送事業者にも義務化されるはずだったが、7月14日に半導体不足で検知器の製造、供給が追いついていないとして延期が発表された。
そうした問題はあるものの、このような検査のためのアルコールチェッカー(国家公安委員会公認の検知器)は各社販売していて、求めやすい価格の検査機も多く、息を吹きかけるだけで呼気中のアルコール濃度を確認できる。延期はされたが、いずれ供給が安定すれば運送事業者だけでなく一般車両にも導入されるだろう。
それ以外にもコストや技術的な問題もあろうが、このシステムを早急にシェアリング事業者は拠点の電動キックボードに導入すべきだ。アルコールを検知すると始動しない「アルコール・インターロック」はすでに台湾などで法制化されている。
多様なモビリティ社会の進化はどうしても厳罰化一辺倒になりがちだが、こうしたシステムによって飲酒運転を未然に防ぐ施策こそ、新たな交通社会には求められている。