ABB E-モビリティ、同社最大のDC急速充電器生産施設をイタリアに開設 年間1万基以上製造可能に

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充電器大手のスイスABBの子会社・ABB E-モビリティが、イタリアのトスカーナ州にDC急速充電器生産拠点「E-モビリティセンターオブエクセレンス」を開設した。

DC急速充電器を20分に1台生産

「E-モビリティセンターオブエクセレンス」の外観(画像:ABB)
「E-モビリティセンターオブエクセレンス」の外観(画像:ABB)

 充電器大手のスイスABBの子会社・ABB E-モビリティは2022年6月22日、イタリアのトスカーナ州ヴァルダルノに同社最大のDC急速充電器生産拠点「E-モビリティセンターオブエクセレンス」を開設した。

 新工場では、七つの製造ラインによって20分に1台のDC急速充電器を生産している。15の試験施設では1日に400回以上の充電セッションをシミュレートできる。統合された自動化ソリューションは、製造現場を革新的な自動倉庫へ接続し、無人搬送車(AGV)とハンドリング車両によって最適化された在庫管理、完全なトレーサビリティ、効率的な運用を行う。

 ABB E-モビリティは現在、85以上の市場で68万基以上のEV充電器を販売している。1万6000平方メートルの新工場の開設で、DC充電器を年間1万基以上追加製造できるようになる。投資額は3000万ドル。また、敷地内には3200平方メートルの研究開発(R&D)専用の開発・試作専用スペースを併設している。

 また、雨水はかんがい用に収集され、生産廃棄物は100%リサイクルされる。エネルギー需要のすべてが、720MWhの電力供給と年間338tのCO2節約をもたらす太陽光発電システムなどの認定された再生可能エネルギー源によってまかなわれる。

 ABB E-モビリティの最高経営責任者(CEO)であるフランク・ミューロンは今回、

「ヴァルダルノの新工場の開設は、ゼロエミッションの未来を構築するというABB E-モビリティの取り組みを示しています。生産能力の増強に加えて、ヴァルダルノへの投資により、当社の革新的なR&D活動を拡大し、電気自動車充電ソリューションの世界的リーダーとしての当社の評価をさらに高め、現在および将来の車両に対応する未来志向のE-モビリティソリューションを提供していくことができます」

とのコメントを寄せている。

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