二種免許の受験資格緩和も ドライバー不足は結局解消しそうにない2つの悲しい現実

キーワード :
, , , ,
道交法の改正で、第二種運転免許の受験資格要件が21歳から19歳に引き下げられた。果たして、若者たちはバス・タクシー業界へ積極的に就職することになるだろうか。

主婦層・副業人材の取り込み目指せ

年齢(5歳階級)、男女別労働力率~全国(1985年、2015年、2020年。令和2年国勢調査労働力率より(画像:国土交通省)
年齢(5歳階級)、男女別労働力率~全国(1985年、2015年、2020年。令和2年国勢調査労働力率より(画像:国土交通省)

 外国人ドライバーについてはバス・タクシー業界でも採用推進の動きは見られるが、就労ビザで働くことができないことがネックだ。特定活動など一部在留資格で就労の道は開けているものの、人手不足を補う手段として期待するには制度上の課題がある。

 しかし、コンビニや飲食店などで流ちょうな日本語を操る外国人労働者の姿を見ると、制度さえ整えば可能性が広がる余地は大きいと感じる。

 主婦層については、そもそもバス・タクシー業界で就業する女性の比率自体が少ない。令和3年版交通政策白書の図にもあった通り、労働者の女性比率は全産業平均44.5%に対し、

・バス:2.1%
・タクシー:3.9%

にとどまる。

 さらに主婦層となると、時間の制約を受ける。かねて長時間労働が問題視されてきたバス・タクシー業界にとって、最も戦力化しにくい層かもしれない。しかし、他産業では女性の戦力化がどんどん進んでいる。それは、年齢階級ごとの労働力率の推移を見るとわかる。

 男性の場合、縦軸に労働力率、横軸に年齢階級を記載した折れ線グラフは台形を描く。一方、女性は結婚・出産で一度仕事から離れる人がいるため、労働力率が上下してM字を描く。俗にいう「M字カーブ」だ。ところが、令和2年国勢調査によると女性のグラフも台形に近づいてきている。1985(昭和60)年時点では49.3%だった女性労働力率の底が、2020年には78.2%と、35年を経て28.9ポイントも上昇した(図)。

 もし、バス・タクシー運転手が週3日4時間勤務のような条件で従事できるように業務構造変革できれば、現在はほとんど戦力化できていないだけに、主婦層ドライバーが人手不足解消に寄与する潜在力は大きい。

 さらには、徐々に増えつつある副業人材の取り込みなど、主婦層以外の取り込みについても新しい可能性が見えてくる。

全てのコメントを見る