「自宅近くに携帯ショップがありません」 4割の自治体で広がる店舗空白! なぜ「店がない」だけでは済まないのか?
大手携帯3社の店舗が存在しない自治体が2026年に4割強に達する見通しだ。背景にあるのは、店舗網の縮小と公共交通の衰退がもたらす「移動とデジタル」の複合格差である。販売網の撤退にとどまらず、地方の生活インフラ再編が迫られるなか、持続可能なアクセス網の未来像を読み解く。
携帯店舗「4割空白」が突きつける危機

携帯電話を購入し、料金プランを相談し、スマートフォンの設定を教えてもらう。かつては生活圏に当たり前のように存在した携帯ショップが、地方から姿を消しつつある。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手3社の店舗がひとつもない市区町村は、2026年に全体の42%に達する見通しだ。国内の店舗数もピークだった2013(平成25)年の約1万1500店から、2026年3月末には9900店前後まで落ち込んでいる(『日本経済新聞』2026年8月13日付け)。
携帯ショップの減少は、通信業界の販売網縮小にとどまらない。店舗へ行くための公共交通が細り、自家用車への依存度が高い地域では、デジタルサービスへのアクセス自体に
「移動できるか」
という物理的な条件が立ちはだかるからだ。問題の核心は、
・店舗
・交通
・対面支援
といった複数の接点が同時に失われていることにある。携帯ショップの現在地から、地方の生活インフラに起きている地殻変動を読み解く。