なぜ半世紀も止まっていた「四国新幹線」が急浮上したのか? 国が1.89億円を初計上! 長年の構想にいったい何が起きたのか
50年の沈黙を破り、四国新幹線が本格始動する。国交省は2026年度、1億8900万円の調査予算を初計上。岡山ルートへの一本化と「単線フル規格」により、事業費を約1兆円へ大幅圧縮しB/C(費用便益比)は最大1.56に向上した。JR四国の経営基盤強化や財源確保という壁を越え、悲願達成への現実解を探る。
動き出した半世紀越しの新幹線構想

1973(昭和48)年11月15日。四国新幹線は、全国新幹線鉄道整備法に基づく「基本計画」に位置付けられた。それから半世紀以上、計画は長く具体的な整備段階に進まなかった。ところが2026年度、状況が変わり始めた。国土交通省が四国新幹線を対象に、輸送需要や駅の位置・規模、ルートなどを検討する「基本計画路線に係るケーススタディ」に初めて予算を計上し、本格的な検討に向けて動き始めた。
四国4県も現実的な「瀬戸大橋ルート(岡山ルート)」で足並みをそろえ、駅や周辺整備を巡る議論が進みつつある。
ただし、これはすぐに着工が決まるという話ではない。むしろ半世紀前に描かれた構想を、現在の需要や建設費、地域の交通事情に照らして
「改めて確かめる段階」
に入ったと見るべきだろう。なぜ今、四国新幹線なのか――そこには、人口減少や建設費上昇というインフラ整備の厳しい現実と、それでも広域交通網の未整備区間を解消したい四国側の切実な事情がある。