EV普及の「最後の壁」を打破? 修理相談3年で5.2倍 “アルファード超えサイズ”が突きつける都市インフラの現実

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国内シェア4%を超え普及期に入ったEVだが、維持管理の現場では「物理的摩擦」が露呈している。修理相談は3年で5.2倍に急増。アルファード超えの巨体と高額な部品交換慣行が、オーナーの重荷となっている。板金塗装の「民主化」と標準化は、EV経済圏を支える新たなインフラとなれるか。最前線の構造変化を追う。

アフターサービスへの重心移動

自動車整備のイメージ(画像:写真AC)
自動車整備のイメージ(画像:写真AC)

 電気自動車(EV)の普及をめぐる議論は、これまで航続距離の伸長や充電網の整備、車両価格の低減といった導入時の課題に集約されてきた。しかし、市場が普及期へ進展するなかで、ユーザー体験の質を左右する領域は、購入後の維持管理や補修といったアフターサービスへと確実に広がりを見せている。イケウチ(東京都千代田区)が、2023年6月から約3年間にわたり自社の店舗管理システムから抽出した1502件に及ぶ修理相談の分析結果は、こうした産業の重心移動を裏付けるものだ。

 同社の調査によれば、寄せられたEVの修理相談は、2023年の125件から2025年には652件へと

「約5.2倍」

に急伸した。2026年に入ってもその勢いは止まらず、通年換算で1000件を超えるペースで推移しているという。この数字の伸びは、EVが日常の移動手段へと定着し、日本の都市環境と深く関わり始めたことで生じる新たな局面を映し出している。

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