「大きいEVはもういらない」 BYDとボルボが狙う、全長4.3mという最適解

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航続距離神話が揺らぐ中、EV市場は転機を迎えた。都市生活者の実走行は1日5~20km、国内充電網も約2.8万拠点へ拡大。全長4.3m級のコンパクトSUV(EV)が現実解として浮上し、勝敗はソフトと体験価値へ移りつつある。

都市適合型EVの台頭

「コンパクトSUV(EV)」が注目される理由。
「コンパクトSUV(EV)」が注目される理由。

 こうして多角的に眺めてみると、コンパクトSUV(EV)こそが、都市に暮らす人々の実情に最も即した選択肢であることが見えてくる。それは脱炭素への歩みにとどまらず、都市生活そのものの質を高めることにもつながるはずだ。

 2020年代の後半、市場の主導権を握るのは、おそらく航続距離の長さを競い合うメーカーではない。都市という空間との「なじみやすさ」をどこまで突き詰められるか。その一点に、勝負の行方はかかっている。

 これまでの自動車メーカーにとって、走行性能こそが価値の源泉であった。もちろん、その重要性が揺らぐことはない。しかし、EVとデジタル技術がわかちがたく結びついた今、車から得られる価値のありようは、かつてない速さで変わりつつある。

 主役の座がコンパクトSUV(EV)へと移り変わる流れのなかで、問われるのはソフトウェアによっていかに新たな価値を上乗せできるかだ。ブランドの誇りを守りながら、いかに持続可能なビジネスを描けるか。車体というハードと、それを動かすソフトをひとつの体験として捉える視点こそが、これからの競争を左右する決定打となるに違いない。

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