技能試験の合格率はわずか「6%」 それでも企業が「外国人ドライバー」の採用に1人200万円を投じる理由とは
外免切替合格率は大幅低下、1人200万円の採用コスト。2030年には27万人不足で荷物36%が運べないとされるなか、外国人ドライバーを“労働力”から“人的資本”へ再定義できるかが物流存続の分岐点となっているという現実が迫る。
若年層の資本化と公的支援の不可欠性

求職者の56%を占める18歳から22歳の若年層を、長期的に収益を支える資本としてどう教育するか。その成否が物流の未来を握る。ただし、こうした変化は一企業の努力だけで完結するものではない。公的な制度や教育体制が噛み合ってこそ、初めて実を結ぶはずだ。
合格率が1割を切るという厳しい現実は、参入障壁であると同時に、日本の輸送品質を維持するための選抜機能も果たしている。この関門を突破した人材をどう定着させるか。その良し悪しが配送網の命運を左右する。
2030年度に荷物の36%が滞るという予測を前に、我々は問われている。外国人材を使い捨ての労働力と見なすのか、それとも価値を生む資本として育てるのか。その判断は、個別企業の競争力のみならず、日本全体の供給網の維持に直結する。
政府が掲げる約2万2100人という受け入れ枠は、大手コンビニチェーン一社で働く外国人数(2万8000人)にも満たない。この限られた人材を、事業継続を支える本質的な資本と見なせるか。経営判断の積み重ねこそが、日本の配送の持続可能性を決定づけるのだ。