「車の維持費ショック」の正体――なぜ7割は“整備見積書”に絶望するのか? 任せきりで膨らむ費用の仕組みとは
車検や整備で想定外の出費を経験した人は52.0%。70.3%が費用を高いと感じる一方、対策を取る層は2割程度にとどまる。維持費の負担感は広がりつつある。背景には電動化や安全装備の標準化もある。構造的な負担がじわりと広がる。
電装化による負担増

1位のバッテリー交換(52.4%)と2位のタイヤ交換(48.6%)が想定外の出費として多く挙がる背景には、
「車の仕組みそのものの変化」
があるだろう。電気制御の比重が高まり、バッテリーは始動だけでなく車全体の電力を支える部品になった。寿命が近づいても前触れが目立たず、ある時点で動作が不安定になることもある。
ただ、79.5%の人は特に備えをしていない。電圧の低下や摩耗の進み具合を日常のなかで把握する機会が少ないままだ。タイヤも車体の大型化や性能向上に合わせてサイズが広がり、価格は以前より上がっている。
こうした変化に対し、利用者の維持費に対する感覚は昔のまま残っている。そのずれが見積もりへの不満につながる場面は多い。点検の間隔が空いたまま整備の場に持ち込まれ、その場で交換が必要になる。結果として高価な純正部品をそのまま選ばざるを得ない状況が生まれているのだろう。