「もう中国産に頼らない」ドイツで確認された巨大リチウム資源! EV年間50万台分ーー欧州域内供給網に変化の兆しか
ドイツ・アルトマルクで確認された約4300万tのリチウム資源は、年間50万台分のEV電池に相当し、欧州の域内供給網と産業競争力を大きく変える可能性を秘める。日本企業にも戦略的対応が求められる。
技術で補う資源格差

ドイツのアルトマルクで進むリチウム確保の動きは、原材料の自給を超え、製造業の稼ぐ力を左右する重要な転換を予告している。年間50万台分のEV電池をまかなう生産能力は、排出規制をクリアするうえで強力な武器となる。これは、資源価格の変動に振り回される従来の調達モデルを脱し、自らの土俵で価格を支配しようとする欧州の意思表示でもある。
日本が直面している課題は、供給不足の解消だけではなく、欧州は資源、エネルギー、規制を高度に融合させた排他的な市場を形成しつつある。日本企業がこの巨大なうねりのなかで存在感を示すには、リチウムの「買い手」にとどまらず、抽出プロセスや品質管理で不可欠な技術供与者として深く関与する必要がある。
資源という物理的制約を、技術という知的資本で補い、欧州の新しい産業構造のなかで有利な立ち位置を確保できるか――その成否が、今後の国際競争力を左右することになるのだ。