「残クレなら手が届きます」 5人に1人が検討! 理想の車を諦めない日本人、価格高騰でも月々支払いを優先する現実
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新車価格が上昇するなか、35.3%がグレード妥協を拒み、20.4%が残クレを検討。月額負担を抑えつつ理想を追う消費行動は、日本の都市生活と金融スキームが生んだ新たな市場構造を映す。
新車価格上昇と消費者行動

新車価格の上昇が止まらない。それでも、多くの消費者は装備やグレードを引き下げようとはしていない――。レンタカー事業などを手掛けるクルカ(東京都千代田区)が2026年3月3日に公表した「新車購入とお金の実態調査2026」(直近3年以内に新車を購入し、意思決定に関与した1076人対象)によると、次回購入時に「妥協せず欲しい車種・グレードを選ぶ」と答えた人は35.3%で最も多かった。一方、支払い手段として「残価設定ローン(残クレ)」を検討すると答えた層は20.4%に達している。
価格は上がるが、欲しいものへの欲求は下がらない。この矛盾を埋める実利的な手段として、金融スキームが前面に出てきた。家計の問題ではなく、日本の消費文化や都市構造、企業の販売戦略が重なり合った現象である。
今やクルマは所有する財産の枠を超え、自らのアイデンティティや生活水準を維持するための権利としての役割を帯びている。高度な金融商品が介在することで、所得が伸び悩む現実を覆い隠し、理想の生活を支える土台として機能しているのだ。