「カーシェアの普及 = 車離れ」はもう古い! 若者の“試乗消費”が生む購買の新潮流とは
都市部の若者の約40%がカーシェアを利用し、行動範囲や生活の質の向上を実感している。ステーション数は3万541か所、車両台数6万6,059台と拡大中で、体験型の移動サービスは所有意欲を削ぐどころか、将来の購買検討を後押ししている。
カーシェアの体験価値

これまでの調査結果が示すとおり、若者世代は車を嫌っているわけでも、生活に必要がなくなったわけでもない。車のある生活が日常の移動を便利にし、行動範囲や生活の質を高めることは理解している。しかし、購入や保有にかかる経済的負担がネックとなり、所有を断念する人は少なくない。
こうした背景の中で、カーシェアリングサービスは車離れと結びつけて語られることが多いが、実際には若者が所有せずとも車を生活に取り入れられる手段を提供している。固定観念としてあった「車は所有するもの」という考え方は変化しつつあり、カーシェアの普及はこの価値観の転換を後押ししている。
さらに、カーシェアは単に車を使える利便性を提供するだけでなく、車の魅力を手軽に体験できる場としても機能している。乗り捨て利用やキャッシュレス決済など利便性を高める工夫は欠かせない。また、自動車メーカーと連携して試乗車的な役割を担えば、利用者の購買意欲を刺激する効果も期待できる。
車は決して安価な買い物ではなく、単にデザインやスペックだけで購入を決める人は少数だ。だが、カーシェアを通じて車を実際に利用し、快適さや満足感を体験すれば、購入を前向きに検討する動機になる。こうした体験機会を提供する点で、カーシェアリングは若者の車離れを緩和する可能性を大いに持っているといえるだろう。