「カーシェアの普及 = 車離れ」はもう古い! 若者の“試乗消費”が生む購買の新潮流とは
都市部の若者の約40%がカーシェアを利用し、行動範囲や生活の質の向上を実感している。ステーション数は3万541か所、車両台数6万6,059台と拡大中で、体験型の移動サービスは所有意欲を削ぐどころか、将来の購買検討を後押ししている。
維持費負担と車離れ

カーシェアリングサービスが若者の車離れに全く関係ないわけではない。KINTOが2025年に実施したZ世代の車に対する意識比較調査では、東京都内在住の18歳~25歳、普通自動車免許を持つ309人に自動車を所有していない理由を尋ねたところ、19.4%がレンタカーやカーシェアで間に合うと回答している。この結果から、一部の若者はカーシェアを利用することで自動車購入の必要性を感じにくくなっていることが示唆される。
一方で、車への関心が薄れたわけではない。将来的に車を欲しいと思うかという問いには、とても思うが36.6%、やや思うが32.7%に上り、約7割の若者が前向きに所有を検討している。また、運転が好きかという質問でも、29.1%がとても好き、38.8%がやや好きと答えており、多くの若者は運転体験にポジティブな印象を持っていることがうかがえる。
それにもかかわらず、車離れが問題視される背景には経済的な要因が大きい。購入費用に加え、ガソリン代や駐車場代、保険料などの維持費が負担感を強め、若者が購入を躊躇する理由になっている。都市部では駐車場代が高額で、短時間しか運転しない場合でもコスト負担が重くのしかかる。地方では公共交通の利便性が低く、自家用車への依存度が高いが、維持費の問題で購入をためらうケースも多い。
こうした状況下で、カーシェアリングは経済的ハードルを緩和する役割を担っている。所有することなく車を利用できる仕組みは、生活上の必要性や利便性を満たすだけでなく、将来的な購買意欲の形成にもつながる。利用体験を通して、車を持つことの価値や快適さを理解する機会を提供できる点が、カーシェアリングの重要性を示している。