伊豆大島、三宅島、八丈島……「伊豆七島」なのに、なぜ実際は「九つ」あるのか?

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東京に属する伊豆諸島・小笠原諸島は、首都圏から数百キロ離れた離島群だ。物流や定期航路、航空路線で東京と結ばれ、行政や経済活動を支える一方、島の数や名称は歴史と現実の隔たりを映す。

地図表記の変遷

新島(画像:写真AC)
新島(画像:写真AC)

 伊豆七島という呼称は、江戸時代の文献には登場せず、明治時代に入って初めて公文書に見られるようになった。しかし、この時点でも七島がどの島を指すのかは明確に記されていない。七島という表現は、伊豆諸島全体を指す漠然とした呼び方として使われていたと考えられる。

 その後も混乱は続き、国土地理院は1954(昭和29)年以降の地図で「伊豆諸島」と表記するようになった。伊豆諸島という表記は、実際の航路や交通網が多層的に存在する現実を反映し、島々の位置や接続状況を正確に示すものとして定着していった。地図の表記は単なる名称の整理にとどまらず、

・島へのアクセスや物流
・行政サービスの実態

を可視化する役割も果たしている。現在では、東京都であることから

「東京諸島」

への改名を求める声もある。観光振興団体は「東京諸島観光連携推進協議会」を名乗るなど、東京という都市圏との結びつきを強調する動きもある。2001(平成13)年には東京都島嶼町村会が改名を検討するためのアンケートを実施したが、

「56%」

が反対し、改名は見送られた。この経緯は、地名が行政・交通・経済のネットワークと深く結びついていることを示している。

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