乗降客は半減! 阪急大宮駅「特急通過」で揺れる25年――京都市は「地域振興対象外」の認識、地元の声は届くのか
阪急電鉄の拠点としてかつて、「京都駅」の名称がつけられていた大宮駅(京都市中京区)に特急が停車しなくなって四半世紀。地元は今も阪急電鉄に特急復活を求め続けている。
かつての名称は「京都駅」

大阪梅田発の特急列車が地下ホームを駆け抜けていく。ホーム上で一歩下がっても、強い列車風に驚かされる。かつて京都を代表する阪急電鉄の拠点だった大宮駅(京都市中京区)。今は朝の通勤特急を除き、特急がすべて通過する。
「河原町へ買い物に行くのは2駅だから大して影響はないが、大阪へ行くときは乗り換えが面倒。何とかならんのやろか」
百貨店の手提げ袋を手にした買い物帰りの主婦(71歳)が不満をぶつける。
大宮駅は1963(昭和38)年、阪急京都本線が河原町駅(現・京都河原町駅、下京区)へ延伸するまで京都側の終着駅で、
「京都駅」
の名称がつけられていた。駅で乗降客に話を聞いて回ると、特急が停まっていた時代を知る人はそろって「不便になった」と顔をしかめる。