率直に言う 「国産車礼賛おじさん」が日本の自動車産業を滅ぼす

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国産車偏愛層の言動が国内新車市場457万台に影響。軽車・旧車偏重や外国車拒絶が技術革新を阻み、国際競争力低下のリスクを高める現実を分析する。

ネット礼賛の市場影響

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 さまざまなネット記事のコメントを見ると、「国産車礼賛おじさん」が一定数存在することがわかる。彼らは長年、国産車を熱心に支持してきた。過去のコメントをたどると、ほぼ同じ内容を感情的に繰り返している。しかし、その言動には偏狭さがあり、市場にマイナスの影響を与える可能性がある。

 こうした層の発言には、国産車への強い思い入れが垣間見える。典型例は以下のとおりだ。

・新型モデルより先代モデルを繰り返し称賛し、新型車の改良を評価しない
・軽自動車や旧車、特にスポーツカーを過剰に評価する
・欧州車や米国車は「壊れる」「高い」と決めつける
・韓国・中国ブランドに露骨な拒絶反応を示す
・特定メーカーへの批判を繰り返し、他の消費者の購買意欲を削ぐ

こうした発言は個人の嗜好にとどまらない。ネット上で拡散されることで、新車の需要喚起を阻害しかねない影響力を持ち始めている。

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