まるで海上都市! 「巨大クルーズ船」はこうして作られる
世界最大級のクルーズ船「アイコン・オブ・ザ・シーズ」は全長364m、25万t、最大9950人収容。設計から引き渡しまで数年かかる巨大プロジェクトの舞台裏を、建造工程や技術の詳細を交え解説する。
高耐久素材による船設計

設計が確定すると、建造作業が始まる。船底に幸運を祈願するコインを置くキール・レイイングで、建造開始を祝う。
造船所では大型ブロックをクレーンで運び、溶接して組み立てるブロック工法を採用する。各ブロックには配管や配線、内装の一部が事前に取り付けられており、150tを超えるものもある。大型クレーンやロボットを使い、迅速に配置する。
船体の構造部分には高強度の溶接鋼板を使用する。上部デッキには軽量素材を採用する。軽量アルミに薄い大理石を貼った人工大理石や、軽くて丈夫な炭素繊維も用いられる。ガラスの代わりに、軽量で高耐久なプラスチック(ETFE)を採用する場合もある。
重量配分は極めて重要だ。重心と燃費効率を最適化する。エンジンや大型機器は船底付近に配置し、上部には軽量で開放的な空間を確保する。