EV大衆化に挑む「フォード」 T型以来の革新モデル発表、3万ドル戦略で市場制覇なるか?
米フォードは総額50億ドルを投じ、3万ドル級の低価格EV開発に着手する。新プラットフォームと生産革新でコスト削減を狙い、20世紀T型以来の大衆化に挑むが、中国勢との価格競争や充電インフラ整備など課題も山積する。
フォードEV戦略の歴史的転換点

米フォードは2025年8月11日、総額50億ドル(約7400億円)を投じる低価格電気自動車(EV)の新ラインナップ開発計画を発表した。軸となるのは新開発の「ユニバーサルEVプラットフォーム」だ。2027年に3万ドル(約444万円)の電動ミッドサイズピックアップを投入し、シリーズ展開を進める。
ブルームバーグによれば、クロスオーバースポーツタイプ多目的車(SUV)や配車サービス向けモデルも投入予定だ。価格は米国の新車平均を約1万ドル(約148万円)下回る4万ドル(約592万円)未満に抑える見通しである。
フォードの狙いは、価格競争力を武器に
「EVの大衆化」
を加速させることだ。これは20世紀初頭、世界初の大量生産車「T型」以来となる歴史的節目の革新と位置付けられる。同時に、中国の比亜迪(BYD)や吉利汽車など世界市場を席巻する競合への対抗でもあり、同社にとって「大きな賭け」となる。