トヨタ、インドネシアでEV現地生産へ! 「日系90%の牙城」に迫る中韓勢の急襲! 日本の勝機を考える

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東南アジアEV市場で覇権を争うなか、トヨタがインドネシア現地生産に初参入。政策誘導と価格競争が交錯する市場で、7.1%まで伸長した中韓勢に挑む。企業構造と戦略の再構築が日本企業の生存条件となる。

インドネシアEV政策の核心

トヨタのロゴマーク(画像:AFP=時事)
トヨタのロゴマーク(画像:AFP=時事)

 2025年7月23日、トヨタがインドネシア・ジャカルタで電気自動車(EV)生産に踏み出すとの報道が駆け巡った。EV生産をめぐる国際競争の激化を象徴する重要なニュースであり、その意味は大きい。

 同社が東南アジアでEVを現地生産するのは今回が初めてである。特に東アジアでは、中国や韓国メーカーとの競争が一段と激しくなる見込みだ。中国・韓国勢の台頭がトヨタの決断に影響を与えたことは推察できるが、東南アジアでのEV現地生産開始はトヨタにとって何を意味するのか。東南アジアのEV市場の行方と併せて考えたい。

 ジャカルタでのEV生産の概要を見ると、生産開始は2025年12月を予定している。初めに生産されるのはSUVタイプのEV「bZ4X」である。ただし、生産台数など具体的な数字は現時点で明らかにされていない。

 インドネシア政府はEV普及に向けて積極的に取り組んでいる。税制優遇や現地調達比率の要件など、促進政策が進展している。2月には、国内で販売されるEVのうち一定条件を満たす車両に対し、通常12%の付加価値税の一部を政府が負担する減税措置を発表した。国産化率40%以上の特定電動四輪車や、ドライバーを含む10人以上の乗車が可能な電動バスには最も高い減税が適用される。現地調達比率によって減税率が異なる仕組みだ。

 インフラ整備も加速している。2022年時点で公共の充電ステーションは約1500台にとどまっていた。政府は充電ステーションの利便性向上を課題と認識し、バッテリー生産および充電設備の現地調達を優先する方針を打ち出している。車両、充電設備、バッテリーの現地調達比率を高め、EV社会への転換を促進する政策が明確に示されている。こうした動きは、自動車メーカーの現地誘致にも好影響を及ぼす。

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