ホンダはなぜ「大型EV」を捨てたのか? 北米「11万台の壁」と25%関税――三重苦からの再編戦略とは

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EV販売130万台、税額控除終了、関税25%――北米市場に吹き始めた逆風のなか、ホンダが大型EV SUVの開発を中止。戦略的撤退の背景にあるのは、需要鈍化と政策転換への冷静な対応だ。日本車は今、再編か撤退かの岐路に立たされている。

北米EV市場の失速

ホンダのロゴマーク(画像:AFP=時事)
ホンダのロゴマーク(画像:AFP=時事)

 ホンダが戦略車種として位置づけていた大型電気スポーツタイプ多目的車(SUV)の開発を中止したと、日本経済新聞が2025年7月5日に報じた。この車種はファミリー層を主なターゲットとし、2027年ごろの発売を予定していた。

 一方で、旗艦電気自動車(EV)「Honda O(ホンダゼロ)」シリーズのセダンやミッドサイズSUVなどは、従来の計画通りに投入される見通しである。すでにプロトタイプも公開されている。

 大型SUVの開発中止の背景には、北米市場でのEV需要の鈍化がある。加えて、トランプ政権の政策転換や地政学的リスクといった外部要因が複雑に絡んでいる。

 本稿では、ホンダが大型SUVの投入を見送った背景を検証する。あわせて、トランプ政権による政策が日本の自動車メーカーに与える影響について掘り下げる。

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