自動車業界の救世主は「ココリコ遠藤」なのか? 1998年の伝説ギャグ「ほほほほーい!」が示す感情マーケティングの力! 理由なき熱狂こそが起爆剤だ

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日本の自動車産業は、技術革新に注力する一方で消費者との「感情的つながり」が欠如している現状に直面している。今後は、車が単なる移動手段に留まらず、個性やライフスタイルを表現するツールとしての価値を提供することが、業界の成長を左右するカギとなる。

EVシフトで揺れる日本の巨人

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 かつて世界を席巻した日本の自動車産業。トヨタ、ホンダ、日産といった企業は、その卓越した技術力と品質管理で世界市場をリードし、「メイド・イン・ジャパン」の象徴として輝いていた。しかし、近年、その存在感が薄れつつあるのは否めない。

 世界的な電気自動車(EV)への移行や、各国のカーボンニュートラル目標など、自動車業界を取り巻く環境は急速に変化している。国内では、特に若年層の“クルマ離れ”が顕著となり、日本の自動車産業は多くの課題に直面している。

 これは日本国内だけの問題ではない。世界中の自動車業界では、テスラをはじめとする新興EVメーカーの台頭や、中国企業の急速な技術革新に対する警戒感が強まっている。特に注目すべきは、日産とホンダが進めた合併協議だ。かつて強力なライバル同士であった両社が手を組む必要性を感じている事実は、日本の自動車産業がかつての安定した状況から脱却しつつあることを示している。

 自動車は単なる移動手段ではなく、所有者のライフスタイルや価値観を象徴する存在だ。その価値は技術やスペックにとどまらず、人々の心を動かす力にこそある。自動車産業は、この「心を動かす力」をしっかりと理解し、今こそ新たな戦略を打ち出すべき時なのだ。

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