トヨタ「アクア」が1位! BMWでもレクサスでもなく、20歳の若者が「アクア」を選んだ根本理由

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2024年の「20歳のカーライフ意識調査」で、若者634人が選んだ欲しい車1位はトヨタの「アクア」。その理由には、経済的な制約や都市生活の影響、環境意識の高まりが背景に。手が届きやすい価格と高い燃費性能が、若者にとって理想的な選択肢となった。

環境意識が変えるモビリティ市場

SDGsのイメージ(画像:写真AC)
SDGsのイメージ(画像:写真AC)

 かつて、車の所有は「地位の象徴」として強い意味を持っていた。しかし、20歳の若者たちの価値観は、過去の世代とは異なりつつある。「憧れの車を手に入れる」といった考えよりも、

「合理的で使いやすい車を持つ」

という意識が強まっているようだ。実際、調査結果によると、「いずれは車が欲しい」と答えた若者は約半数にのぼっており、車への憧れ自体は依然として存在しているが、選択基準は現実的で実用的なものへと変わりつつある。

 この変化の背景には、幼少期からの環境意識の高まりがある。SDGs(持続可能な開発目標)や脱炭素社会に関する教育を受けてきた世代にとって、ガソリン車よりもハイブリッド車やEVの方が魅力的に映るのは自然な流れだ。アクアが「燃費のよいエコカー」として認知されていることも、選ばれる理由のひとつだろう。

 今回の調査結果が示すのは、単なる「若者の購買傾向」だけでなく、モビリティ市場全体の変化だ。今後の自動車業界では、若者の価値観に合った車づくりが一層重要になっていくだろう。

 特に、小型HVの需要は今後も堅調に推移すると予測される。自動車メーカーがEVシフトを加速させる中、HVは「EVへの橋渡し」として一定の需要を維持する可能性が高い。アクアのような車が若者に選ばれることは、メーカーにとって「次世代の消費者が求める車の方向性」を示唆していると言える。

 さらに、若者の車選びにおいては「デジタルとの親和性」がますます重要になってくるだろう。アクアのようなコンパクトカーが、スマートフォン連携機能や最新の運転支援技術を取り入れて進化することで、さらに若者層の支持を得る可能性が高まる。

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