「ハイウェイラジオ」もう時代遅れ? 渋滞の経済損失「年間12兆円」 、交通情報の取得も進化すべきか?
日本の渋滞による損失は年間約12兆円に達し、生産性や物流コストに大きな影響を与えている。新たな交通情報取得手段の進化により、効率的な渋滞対策や物流改善が期待され、経済活性化のカギとなる可能性がある。
高速道路の定番情報

高速道路を走行中の情報収集手段として、「ハイウェイラジオ」が定番となっている。ハイウェイラジオとは、高速道路本線に敷設されたケーブルから発信される電波をAMラジオで受信し、交通情報を得ることができるシステムだ。通行止めや事故、渋滞など、さまざまな交通情報が24時間体制で放送されている。
受信周波数は1620kHzで、放送区間は約3km。法定速度でその区間を通過すれば、2回以上情報を聞くことができるように設定されている。放送内容は主に合成音声で提供され、5分ごとに新しい情報に更新される。また、情報板に表示される交通情報を頼りにするドライバーも多いだろう。
ハイウェイラジオはほぼリアルタイムで詳細な情報を提供するが、受信区間が限られているという課題がある。放送区間は約1km手前で案内標識により知らせられるため、聞き逃すことは少ないが、放送区間外では当然受信できない。
近年、交通情報を取得する方法は多様化しており、利便性が向上している。次に、現在利用可能なさまざまな交通情報取得手段について紹介する。