交通系ICカードの時代は終わる? “熊本ショック”を契機に激化する「キャッシュレス覇権戦争」 デジタルチケットアプリのメリットをご存じか
公共交通のデジタル化が進展するなか、特に注目されるのが「デジタルチケットアプリ」の導入だ。キャッシュレス決済の普及により、地方都市を中心に低予算で多様な運行プランが実現可能となる一方、導入地域での普及状況は課題を抱えている。これにより、公共交通の仕組みが再設計されつつあり、その今後の展開に期待がかかる。
ライドシェア導入の課題と現実
今後、このアプリが交通系ICカードを超える普及を遂げるかという点については、難しいと考えざるを得ない。アプリの優劣を問うものではなく、地方都市では大都市圏と比べてスマートフォンアプリの利用度や依存度が低い傾向があるからだ。日本版ライドシェアの配車方法に関する国土交通省の方針を見れば、この点は明確だろう。
2024年の前半まで、日本版ライドシェアの配車方法は「原則スマートフォンアプリ」とされていた。アプリが普及していない地域に対しては、一時的に電話での配車を認め、時間をかけてアプリへの移行を進める計画だった。
しかし、9月にその方針は大幅に修正され、電話配車がアプリと並ぶ配車手段として認められることになった。この変更を受けて、全国の自治体からは日本版ライドシェア導入の要望が相次いだ。
「アプリを使う人が少ない」
という課題は、全国の自治体に共通する悩みであるといっても過言ではない。こうした状況では、公共交通がデジタルチケットアプリを導入しても、それが市民にどれだけ浸透するかは未知数だ。該当地域の住民にまったく浸透しない可能性もある。
そのため、三岐バスはQuickrideに加え、紙の定期券や回数券といった従来の乗車手段も提供しているのである。