テスラCEOが「ドイツ極右政党」を支持するワケ! 労働組合との対立、マスク氏を支える思想「リバタリアニズム」とは何か
2025年1月21日にトランプ大統領が再び注目されるなか、ドイツでもテスラCEOイーロン・マスク氏が極右政党AFD支持を表明し、注目を集めている。AFDの政策に関心を示すマスク氏の行動は、リバタリアニズムや労働組合との対立など、多方面から議論を呼び起こしている。特に、連邦議会総選挙を控えるドイツ国内では、AFDの支持率が約19%に達しており、政治的緊張が高まっている。
マスク氏、AFDの支持を表明

2025年1月21日に就任した後、日本のメディアはトランプ大統領について話題で持ち切りだ。しかし実は、ドイツ国内でもテスラ最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク氏がトランプ大統領に負けず劣らず取り上げられている。理由は、マスク氏がドイツで極右政党とされるAFD(ドイツの代替党)の支持を表明したことに端を発する。
マスク氏はAFDの政策に関心を示し、
・規制緩和
・反移民
・原発再稼働
などの方針を評価しているとされている。通常であれば、こうした発言も一部で受け流される可能性が高い。しかし、ドイツ国内は2月23日に連邦議会の総選挙を控えており、政治的な緊張が高まっている。
1月9日には、AFDのアリス・ワイデル共同党首とマスク氏が、X(旧ツイッター)のプラットフォーム上で会談を行い、20万人以上が視聴する中で意見交換が行われた。この場でドイツのエネルギー問題や原子力、移民政策、さらにはウクライナや中東問題について幅広い議論が交わされた。マスク氏はこの会談で、
「ドイツを救えるのはAFDしかない」
と称賛している。12月下旬に発表された公共放送ZDFの世論調査では、最大野党のキリスト教民主同盟(CDU/CSU)が31%、ショルツ首相率いるSPDが15%、AFDが19%と報告されており、
「約5人にひとり」
がAFDを支持している状況だ。