冷凍食品ブームで「倉庫」がパンク寸前! 主要都市の占有率「90%台」という厳しい現実、物流網ひっ迫で解決策はあるのか?
物流業界に見える賃貸倉庫への警戒

一般論として、冷凍冷蔵倉庫に限らず、倉庫は
・自社保有
・賃貸
に大別される。BTS(Build To Suit)型と呼ばれる、借り主の希望に応じてオーダーメイドで倉庫を建築し、賃貸する形態もあるが、これは賃貸の一種なので詳細な説明は割愛する。
不足する冷凍冷蔵倉庫の需要を補うのは、賃貸型冷凍冷蔵倉庫の新規竣工だ。物流不動産ディベロッパーである日本GLP(東京都中央区)は、2027年8月に延床面積20万5000平方メートル(約6万2000坪、ドライ部分を一部含む)の巨大なマルチテナント型賃貸冷凍冷蔵倉庫を、神奈川県川崎市扇町に竣工する。マルチテナント型とは、複数のテナントが入居できる形態だ。
「GLP川崎II」は、まだ着工していない段階ですでに25%のテナントが決まっているという。冷凍冷蔵倉庫へのニーズが高いことを物語っている。
物流不動産ディベロッパーとして後発の霞ヶ関キャピタル(千代田区)も、「LOGI FLAG」ブランドで次々と冷凍冷蔵倉庫を竣工しており、現時点で10棟を超える冷凍冷蔵倉庫を完成させ、新たな開発計画も相次いでいる。
とはいえ、賃貸型冷凍冷蔵倉庫に対して、冷ややかな目を向ける物流事業者も少なくない。ある事業者は、「利益の薄い食品物流で、『倉庫を借りる』ビジネスモデルは難しい」と断言する。
「なるべく安く冷凍冷蔵倉庫を建て、長く使い倒すようにしないと、冷凍冷蔵物流は利益が出ない」
とも。この発言は深く考えさせられる。物流不動産ディベロッパーが冷凍冷蔵倉庫に注目する背景には、
「賃料をアップさせたい」
という思惑がある。高騰する土地取得コストや建築費を補うためには、冷凍冷蔵倉庫のような付加価値を付ける必要があるのだ。
倉庫賃料の値上げは、保管される冷凍冷蔵食品の価格にも影響を与えることを忘れてはならない。