男性専用車両は必要?不要? SNSで巻き起こる「男女平等vs安全重視」という対決構造、大阪イベント中止で考える

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男性専用車両を巡る議論が熱を帯びている。大阪で企画された男性専用車両イベントが中止になった背景には賛否両論の声が交錯している。NPO法人日本弱者男性センターが主催するこのイベントは「性別平等」への問いかけとして注目を集めたが、許可を巡る意見の相違から実現には至らなかった。女性専用車両が当たり前となる中で「男性専用車両も必要では?」という声がSNSで支持を集める一方、「専用車両は新たな分断を生むだけ」との反論も多い。公共交通に求められる真の「平等」とは何か、現状と今後の展開が注目される。

女性専用車両の存在理由

日本弱者男性センターを取り上げた記事(画像:日本弱者男性センター)
日本弱者男性センターを取り上げた記事(画像:日本弱者男性センター)

 痴漢対策として女性専用車両は国の主導で進められている。2023年3月の男女共同参画局『痴漢撲滅に向けた政策パッケージ』には

「性別・年齢に関係なく被害者となり得ることにも留意が必要」

とあるが、2024年4月に行われた実行連絡会議(第2回)の資料にも、男性専用車両について言及されていない。

 女性専用車両は、関西では2002(平成14)年以降、関東では2005年以降、導入が開始され、令和のいまも続いている。

 ことの発端は、国土交通省が「女性の社会進出を支える環境づくり」の一環として

「女性の視点から見た交通サービス」

の検討を進めるなかで、2002年にアンケート調査を行い、女性専用車両の導入に対するニーズが高いことが判明したことに起因する。同省によると、2023年3月末時点で32事業者91路線で導入と報告しており、

「女性専用車両の導入・定着に向け、導入状況の関係機関への情報提供など、引き続き実施する」

予定である。

 女性専用車両の導入で、鉄道事業者も乗客も一番気にするのは、

「乗車人数の偏り」

である。女性専用車両が空いているのに一般車両が混んでいると“女性優遇”になってしまう。そのため鉄道事業者は、そうならないよう状況を見ながら導入している。

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