南海電鉄に暗雲! 泉北ニュータウン「30年間で人口3割減」という現実、近大進出は起死回生となれるのか?

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大阪府の堺市と和泉市にまたがる泉北ニュータウンでは、人口減少が止まらない。大阪難波と泉北ニュータウンを結ぶ泉北高速鉄道も利用者が減り続けていて、親会社である南海電鉄の将来に暗い影を落としている。

南海電鉄の鉄道事業分社化にも影響

2025年秋のオープンに向けて工事が続く近畿大新キャンパス(画像:高田泰)
2025年秋のオープンに向けて工事が続く近畿大新キャンパス(画像:高田泰)

 泉北ニュータウンの人口減少は泉北高速鉄道の親会社・南海電鉄の経営と無関係ではない。南海電鉄は2025年4月、泉北高速鉄道を吸収合併し、路線名も南海泉北線に変える。さらに、2026年4月には鉄道部門を分社する。鉄道事業を取り巻く環境の悪化が理由の一つだ。

 泉ケ丘駅の1日平均乗降客数は2022年で約3万5000人。南海電鉄グループのなかでは

・難波駅(大阪市中央区、浪速区)
・天下茶屋駅(大阪市西成区)
・新今宮駅(同)

に次いで多い。栂・美木多駅は約1万7000人、光明池駅も約2万6000人とそれなりの乗降客がある。

 泉北高速鉄道は2024年3月期決算で約47億円の純利益を出すなど、コロナ禍を除いて

「毎年30億円前後の利益」

を出してきた。南海沿線の南大阪や和歌山県は大半の市町村が人口減少にあえいでいる。そんななか、泉北高速鉄道は関西空港(大阪府泉佐野市など)線と並ぶ優良路線だ。

 しかし、泉ケ丘駅の乗降客数を1991(平成3)年の約6万9000人と比較すると、ほぼ半減している。泉北ニュータウンの人口減少と高齢化が影響したことは間違いない。この間、南大阪から大阪市中心部、北摂へ向かう人の流れが続いてきた。このまま人口減少が続けば、南海電鉄の鉄道収入がさらに先細りする。

 南海電鉄は鉄道分社化の理由として、「事業ごとに迅速な経営判断を下せる体制」の構築を挙げたが、優良路線の将来に陰りが見えるなか、

「鉄道に頼らない成長」

を目指さざるを得ない苦しい胸の内がうかがえる。

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