70代が支える“マイカー社会”の現実! 免許返納後、移動の選択肢はどう変わるのか?【連載】牧村和彦博士の移動×都市のDX最前線(26)

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2021年の動向によると、道路を利用する人の平均年齢は57.6歳で、最も多い年齢層は70代前半だという。マイカー依存が進むなか、団塊の世代が免許を返納した後の移動手段が課題となっている。そこで、カーフリーデーや公共交通の利用習慣を若いころから身につけることが重要だと指摘されている。

自動車利用の実態

モビリティウィーク2024の広告例(画像:POLIS)
モビリティウィーク2024の広告例(画像:POLIS)

 筆者(牧村和彦、モビリティデザイナー)が理事を務める計量計画研究所が先日公表した全国の道路利用者特性結果(データから読み解く~新型コロナ後の新たな自動車利用動向~)に、2021年の最新動向がまとめられている。

 それによると、普段道路を走行している人の平均年齢は57.6歳、最も多い年齢層は

「70~74歳」

と報告されている。10年前は60~64歳が最頻値であり、20年前は45~50歳だったそうであり、まさに団塊の世代が今もなお道路利用の“中心”であることを物語っている。

 いまやマイカーは日常生活になくてはならない存在であり、地方都市だけではなく、大都市郊外部においても同様だ。前橋市の調査では、100m移動するのに4人にひとりはマイカー利用であり、クルマの

「下駄(げた)化」

を象徴する数字だ。突然自動車を利用できなくなる状況はそう簡単には想像できない。皆さんがもし運転ができなくなってしまった場合、いつも出掛けていた理髪店や美容院、スパーへの買い物など、どのようにしたら行くことができるか、どの程度の時間がかかるのか、考えてみたことはあるだろうか。

 最寄りの停留所を知らない人が日常的にマイカーを利用する人には多く、路線バスの乗り方、運賃、運賃の支払い方法、帰り方などもあまり知らないか、昔の記憶のままの人も多いと聞く。乗車するのに

「前乗りなのか後乗りなのか」
「前払いなのか、後払いなのか」

そのようなことを考えているだけで、利用をためらう人に筆者は数多く出会ってきた。

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