70代が支える“マイカー社会”の現実! 免許返納後、移動の選択肢はどう変わるのか?【連載】牧村和彦博士の移動×都市のDX最前線(26)
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2021年の動向によると、道路を利用する人の平均年齢は57.6歳で、最も多い年齢層は70代前半だという。マイカー依存が進むなか、団塊の世代が免許を返納した後の移動手段が課題となっている。そこで、カーフリーデーや公共交通の利用習慣を若いころから身につけることが重要だと指摘されている。
大ブームの「カーフリーデー」

海外では、年に一度、9月22日に「カーフリーデー」というイベントが大ブームだ。今年2024年には45か国が参加し、2700を超える都市でクルマとの付き合い方を考えるイベントが開催された。
近年は欧州委員会がグリーンな移動を推進する機会として、持続可能な社会の実現を目指すモビリティウィークという名称で、1週間開催している(2024年の開催は9月16日~22日まで)。毎年テーマを掲げており、2024年は
「公共空間を共有しよう」
だ。道路は公共のための空間であり、道路利用者のためだけではなく、歩行者や自転車を含む皆のための道路であり、道路の価値を再認識するためのイベントとして企画された。日本でも2024年は、
・杉並区
・逗子市(神奈川県)
・金沢市
・福井市
・豊橋市(愛知県)
・日野町(滋賀県)
・大阪市
・福山市(広島県)
の8都市が参加した。カーフリーデーは、
「日本のノーカーデーとは全く異なる考え方」
である。ノーカーデーは月に一度など公共交通利用を促す取り組みの総称であるのに対して、カーフリーデーは、クルマ社会と向き合い、クルマとの付き合い方を考える啓発活動である。
カーフリーデーの取り組みを通して、気候危機の現状を学び、毎日生じる交通事故のリスクなどにも触れ、それぞれのライフスタイルや価値観に合った移動を改めて再考してもらう機会を提供するものだ。この期間だけ街中の道路を歩行者天国にして、人であふれる空間を体験してもらい、体験を通して公共空間の価値を市民で考える機会を提供する都市も数多くある。
その結果、毎日がノーカーデーになる人もいれば、自動車の保有を止めて、公共交通や自転車で生活する人もいる。時々は公共交通を利用してみようと考える人もいるだろう。