トヨタが「米ディーラー」から圧倒的支持を集める根本理由 信頼度72%で業界平均の「3.6倍」の現実とは

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トヨタが米国で人気の理由は、燃費や信頼性の高さだけではなく、ディーラーからの厚い信頼と利益も大きい。全体の9%のディーラーで、業界全体の粗利益の29%を稼ぎ出していて、在庫も30日以下と非常に少ない。さらに、インセンティブ支出は業界平均の半分に抑えている。サイバー攻撃の脅威にも、トヨタ独自のシステムでしっかり対応している。このようにして、トヨタは米国市場で揺るぎない地位を築いている。

トヨタ・レクサスのもたらす利益

J.D.パワーの調査「With More Choices, Brand Loyalty Slips among New-Vehicle Owners, J.D. Power Finds(選択肢が増えると、新車オーナーのブランドロイヤルティーは低下する、とJ.D.パワーが発見)」(画像:J.D.パワー)
J.D.パワーの調査「With More Choices, Brand Loyalty Slips among New-Vehicle Owners, J.D. Power Finds(選択肢が増えると、新車オーナーのブランドロイヤルティーは低下する、とJ.D.パワーが発見)」(画像:J.D.パワー)

 同社の分析によると、トヨタとレクサスのディーラーの数は全米の9%にすぎないが、2024年2月の業界全体の新車粗利益の

「29%」

を獲得している。フィンケルマイヤー氏は、トヨタは自社とディーラーの双方に利益を出すよう努めてきたので、信頼関係が築けていると話す。

 他メーカーは自社の粗利益を優先して生産計画を立てているが、トヨタの場合はディーラーからの発注情報を収集しながら、何を生産し出荷するかを決める。供給と需要をうまく調整する。

 それにより、トヨタは商品が早く回転し、不良在庫はほぼ出ないので、ディーラーの利益が最大化する。

短い在庫日数

 この在庫日数だが、同社の2024年8月15日の記事によれば、同年7月のブランド別在庫日数は、短い順に、

・1位:トヨタ 29日
・2位:レクサス 33日
・3位:ホンダ 43日
・4位:キア 55日
・5位:スバル 56日

だった。なお、ワースト5は、

・1位:ジャガー 131日
・1位:ダッジ 131日
・3位:ジープ 129日
・4位:アルファロメオ 126日
・5位:ボルボ 108日

である。8月のブランド別在庫日数においても、

・1位:レクサス 30日
・2位:トヨタ 35日
・3位:ホンダ 46日

と、トヨタ、レクサスの1位、2位は守られている(2024年9月19日付、同社リポート)。

 米国の自動車メディア「ワーズオート」に北米トヨタが提供した数字には、より詳しい情報があり、トラックの在庫は29日、自動車の在庫は21日だった(2024年9月10日付、同社リポート)。

 北米トヨタのグループ副社長兼ゼネラルマネジャーであるデイビッド・クリスト氏は、
「ほとんどの車両は、基本的に、ディーラーに到着する前に販売済みです」

と説明する。需要が依然として非常に高く、生産レベルも非常に高く、よく売れ、回転率がよい。

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